ごめんね それだけがずっと言いたかった。 恋の盲目 ------------------------------------------------- ある日の帰り道だった。 連休が始まる少し前。 「あーあ…。しばらく会えなくなっちゃうナァ。」 私は一人愚痴る。 長い休みが始まれば、気になる彼にも会えなくなる。 それが鬱で、仕方なくて。 それを夕に愚痴る日々。 夕はため息を一つついた。 そして空を見上げる。 「逢えないのは、私も一緒なんだけどな…。」 夕が誰に言うでもなく呟いた。 寂しそうな声が、私の中で木霊する。 好きな人に気を取られて 夕のことなんて、ちっとも考えていなかった。 夕はどんなに悪態をついても 結局黙っていつでも聞いていてくれたのに 私は夕の話なんて 一つも聞いてあげれていないのに。 私は何も言えなくて、夕はいつものように黙っていて… 二人、静かに商店街を通り過ぎる。 捕まらない夢を追いかけて 目の前の大切なものを投げやりにしてた。 ごめんね、夕。 そう呟くと、夕は驚いたように振り返った。 そして、いつものように笑うと 何いってんだか、と呟いてまた歩き出す。 恋も大事、でも 夕とはずっと一緒でいたいから 今までのことをちゃんと胸に刻んでいこう。 ---------------------------------------------------------------------- 拍手ありがとうございます! 当サイト長編の各主人公でもある 夕&亜矢のコンビで友情モノにしてみました。 女同士の友情って複雑なイメージです。 次は、お相手同士でのコンビにしてみようかな なんて考えています。 本編も熱筆中です♪ 応援ありがとうございました。 また是非遊びに来てくださいね。 管理人:柊 世栖 |
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