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(もしもフギト御爺様への黄昏の國から常世までの案内にマシロ様が現われたら)


「一人での道行きは寂しいもの、どうかこの老いぼれの手を引いてくれませぬか」
「まぁそれくらいなら――……おいこら、何か力が強……」
「死者が生者に嘴を挟む事は、理に反する事と重々承知。なれど遺して来た孫娘を思うあまり、禍日神ヌグィソムカミと化しかねぬこの身に、その御身の傍で現世ツァタリィルを見届ける哀れみを授けてくれるとは望外の幸いである事ですな」
「えっ、いやお前普通に今際思い残す事はないとか言ってというか何勝手に決め、うわ全然離れんしかも何だその妙に嬉しそうな顔はこれむしろこっちを引き摺り込ん痛たたたっ!?」


(血相変えてすっ飛んで来たウコトルが即行引っぺがした)

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