『麻倉総締め』の看板の外
此処、出雲の季節は――桜咲き乱れる、春。
あかいランドセルを背負った少女が1人
両手をメガホンのように丸めて、その立派な屋敷に向かって、叫んだ。
「葉〜〜、遅刻するよ〜〜!!!!」
それはちょっと、昔のお話。
拍手有難う御座いました!!
〜春夏秋冬拍手画面〜
夢じゃないけど、夢の続き。
S・K 桜舞う陽。
ちょっとして、欠伸をしながらノロノロと出てきた麻倉葉を走るように促しながら
少女――ヒスイは朝陽を浴びながら、出雲の幻想的な桜吹雪の中、小学校を目指す
しかしながら、途中にある自宅近くの神社にある
石段の上にある桜の巨木を見上げると、葉はそれからぼぉ〜〜っと、桜を眺めていた
まるで何かを、見つめるように。
「・・・・葉!! (まだ平気だけど)ちょっと遅刻するよ!!?」
「遅刻したくは無いんよ?? 取り敢えず、アレ」
イライラと足踏みをしていた少女の細い手を取って、桜の樹を石段の下から見上げるような位置に来させた
少女と葉が、其処から見る石造階段の上の桜の樹
其処に居たのは桜の樹の精霊、らしき薄紅色の羽衣を纏った複数の人形が、ふわふわと朝陽に照らされるように舞っていた
「うわぁ・・・・・・アレ、精霊かな?」
「あのふわふわのピンクの精霊、毎年居るんよ? この時期になるとくるくる踊ってて楽しそうなんよ」
ひらひらと、少しその舞を見ている中、桜吹雪が2人に舞い降りる
其処にある花は薄紅色と、朝陽の白い条しかなくて、視界にはいっぱいの薄紅色の花びら
その中、幽かな囁くような、笑うような声が聞こえる中、出雲の精霊達は雅やかに舞っていた。
何秒、何分、経ったんだろう
気付いた時に少し強めの春風が吹くと、精霊達が葉と少女に気付いたのか
くるりと一回、会釈するように2人にターンしてから
しゃあぁん、と澄んだ金属同士がぶつかるような、透き通った音を桜吹雪に響かせて――花に解けた。
「・・・・・・・・行くか」
「うん、行こう」
まだ子供ではあるけど、一応はシャーマンであるお二方
一歩退いて、同時に合図も無いのに一回だけ、桜の樹と、精霊にお辞儀した
多分――それが、礼儀なのだろうから。
「さ、葉―――――今日は、皆で何して遊ぼうか??」
神社と桜に背を向けると葉と2人、並びながら有り得ないぐらい古びた小学校目指して走って―――少女は葉に、笑いかける
葉もどうしような〜〜、と考えつつ、畦道を走りながらユルく笑う。
今日も昨日と変わらず朝陽は昇って――――――
この世界の一日が、始まる。
*拍手有難う御座いました!!
春→S・K
夏→ネシャン
秋→銀魂
冬→鋼
ってな感じで書きます。
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