それは神保上総という男と俺、野々宮航がきらめく青春を過ごしていた高校時代の話… 「頼む!合コンに来てくれ!」 「はぁ?また?」 俺は目の前にいる上総に向かって手を合わせてお願いをした 上総は呆れたようにため息を吐いて頬杖をつきながら俺を見る 「今回は超有名な大学のお嬢様方達と合コンなんだって!こんなチャンス、二度とないぞ!」 「…別に興味ない」 今日の合コン相手は世の男性が一度は付き合いたいと憧れる超有名大学の女子大生達 そう言えば上総も乗ってくると思ったのに、やはり女子が嫌いな上総には全く効果がなかった やばい…有名な会社のご子息である上総が来ることを条件に合コンを頼んだのに… このままじゃ、せっかくのチャンスが消えてしまう! 「一生のお願い!上総様がいないと合コンができないんです!」 「…わかったよ。行ってやる。その代わり…」 恥を捨てて土下座までする俺に上総もとうとう諦めて合コンに参加してくれることになった 俺は上総の返事に喜んでいると、上総は何やらニヤリと笑って俺に顔を近づけてこう言った 「全員、俺の女になっても文句は言うなよ?」 「………」 自信満々で嫌みたっぷりな笑顔の上総 だけど否定することはできない だって上総は男でも認めてしまう程の格好良い顔をしているから 性格は俺様で史上最悪の悪さだけど… それでも神保上総という男に勝る者はいないだろう |
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