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■拍手御礼小劇場■


第13回 ヒイロ×デュオ編



※終われなかった(汗)




デュオと付き合い始めて今日で丁度一年になる。

もちろん乙女の如く指折り数えていたわけでもなくカレンダーに印をつけていたわけでもない。

なぜ覚えていたかと言うと、誰かが12月11日は「いい胃腸の日」だと言っていたのを偶然聞いたからだ。

その次の日に告白した。

「好きだ、付き合ってほしい」の返事は暫く何かを考えてからの「わかった」の一言。

正直何をどうわかったのか俺がわからなかった。

晴れて恋人同士になったと喜んでいいものか一抹の不安を抱え翌日オフィスへ行くと昨日と同じ態度のデュオがいた。

避けられている様子はなかったのでまずは様子見とばかりに食事に誘えば美味い店を知っていると反対にデュオが連れて行ってくれた。

彼が絶賛した通り本当に美味しかったのを覚えている。

仕事が忙しく一緒に出掛ける事などはほとんどなかったが、時間が合えば一緒にいた。

キスもそれ以上の事も嫌がる素振りは見せずに受け入れてくれた。

これはラブラブとまではいかないが「恋人同士」と言っていいはずだ。

だが不安が消えない。

それはきっと「好きだ」と言葉で言ってもらえていないからだ。

彼の性格を考えると「好きだ」とか「愛してる」とか簡単に言ってしまうように思う。

自分にも言えたのだ。彼に言えないはずがない。

それとも言えると思っているのは自分だけで本当は言えないのか……。

思考のループが始まる。

結局はどう思っているのかを聞いて安心したいのだ。

それが「好き」なら尚更。

キーを叩きながらそんな事ばかり考えていた。



−続−



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