拍手お礼その15

【ホイッスル!】 ―渋沢と藤村―


「藤村?」
「へっ? その声は……旦那?」
「なにやってんだ、こんなところで」
「……なにて。日本全国どこでも通じるこない有名な待ち合わせ場所で「なにやってん
だ」もなにも」
「まぁ、それもそうか」
「旦那こそ、なんやの? こんな東京のど真ん中におるなんて」
「実家に帰ってるんだよ。ちょっと用事があってな」
「ふうん。茨城住まいやったっけ、今」
「ああ。藤村は……、昨日レッズとやってたか」
「せや。んで、折角やし許しも出とるし、これからデートでもしよか思て」
「デート、ね」
「今更そこ食いつくん?」
「いいや? まぁ、強いて言うなら、昨シーズン見事にゴール決められた仕返しという
か、な」
「ああ……あれは不可抗力やったやろ。たまたま俺に運が味方したとしか言えん」
「それでも、さ。――さて、じゃあそろそろ邪魔者は退散するか」
「そうしてくれると助かるわ」
「よく言う……」
「旦那かて、同い年の人間と喋るときは容赦のないくせに」
「そりゃ、気遣ったところでどうしようもないだろう。先輩や後輩ならともかく」
「はは、そらそやけど」
「というわけで俺はもう行くが、さすがに挨拶くらいはしていきたいんで、――出てお
いで、水野」


※えっと、とりあえずGKとFWを喋らせたかったんです。そしたらこの二人を書き始
めてました。なぜだ。
水野はずっと近くに居たんだけど出るタイミングを失ってました。
09'04/03 up







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