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君ためSS(フェレ家)




「♪きょぉはなにつっくろっかなぁ〜」

ふんふ〜んと鼻歌を歌いながら台所にいるのは仕え魔であるルビー。そしてその隣には若干顔色の悪い清麿がいた。

今日は手伝うといってルビーの隣に入るのだが、調理台に立ったことがない彼はもちろん、包丁などを持たせることはできない。

そして、致命的なのは一度料理を作った時にひどいものができてしまったこと。そんなことにはならないよう、特訓がしたいのだという。

「そうだ、清さん」

「何?」

「ヘルシーなのにしましょう!今日はご飯ものです!」

そう言ってルビーたちは料理を開始した。







ロイが仕事から帰ってきた。部屋の中はご飯のいいにおいが込み上げている。

「おかえりなさーい!ロイさーん!」

「あぁ、ただいま…」

テーブルに食器を並べていたルビーは帰ってきたロイに手を振った。ロイはもちろん、手を振り返すが、すぐに手が止まった。



ーーー見慣れないエプロンをした清麿がご飯を運んでいた



それにはさすがにビビったのか、冷や汗を出すロイ。しかし、ルビーが止める様子もなく普通に運ばせているということは今度は成功したということか。

今日は、エリウッドもニニアンも出てしまっている。今日は3人だけなのだ。


「おかえり、兄さん。…あ、創ったのはルビーだから…そんなにビビらなくても」

困ったような顔を浮かべた清麿に、横に首を振りにっこりと笑うロイ。それを見たルビーは立ち上がって二人を座らせた。

「確かに、僕が材料とか切ったり分量を量ったりしました。だけど、火を通したのは清さんです。だから、清さんが作ったんですよ」

「…そうか、頑張ったな。清麿」

ぽふ、っと清麿の頭をロイの大きな手がかぶさった。そして、お得意のなでなで攻撃の開始である。

そうなってしまったときはもう、ロイの勝ち。

清麿は、頭をなでられると照れてしまうのだ。これは、フェレ家の人たち限定であるが。

「でわ、いただきましょう!」

「そうだな」




清麿の料理下手説は、これからどんどん克服していくのだった




ーーーEND−−−



ルビー「ついでに一言浩にいってやってよ。喜ぶからさ。」

あと1000文字。