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【キスまであと…】



オフが重なった日。
今たかしは俺の家でテレビを見ながらくつろいでいる。


…可愛いなぁ……



いつもながらそんな事を思っていると、急にキスがしたくなった。

俺すぐさま行動に出た。
たかしの座っているソファに移動し隣りに座る。
そしてクッションを持ちながら足を曲げて座っているたかしの肩に腕を伸ばし引き寄せた。


「…つっちー??」


そこで不思議に思ったのかたかしはテレビに向いていた視線を俺に向けた。
そんなたかしに俺は…


「たかし…キスしていい?」

と聞いた。
するとたかしの顔は見る見る内に赤くなっていき…

「…別に確認しなくてもいいのに……。」
とボソッと呟くように聞こえるか聞こえないか程度に言った。
そんな所も可愛いなぁと思いつつ俺はたかしとの距離を縮めて行く。

そしてあと一センチという所で………






―…♪〜♪〜♪♪〜♪…―




「「!!!???」」




たかしの携帯が鳴った…。





「ごめん…。」


とたかしは一人謝って携帯の着信音の鳴る方へ行ってしまった。
俺は一人凹んだ…。





―…あと一センチ…あと一センチだったのにっ!!!!…―


これほど神を恨んだ時があっただろうか…。

そんなことを思っていると電話していたたかしが戻って来た。

「もう大丈夫なのか?」
「うん。マネージャーからだし。」
「…なんて?」
「なんか、今後の打ち合わせの日程だって。」
「ふーん。」


「つっちー…?」

返した返事に大してそんなに意味は無かったつもりが、たかしは怪訝な顔をして来た。


「つっちー…もしかしてさっきの…怒ってる…?」

どうやら、俺の返事は誤解を招いたようだった。

「別に。怒ってないよ?」
「ホントに?」
「うん。なんで怒らないといけないんだ?」

そこまで言った俺に なら良かった とたかしは笑った。
そして…

「 なぁたかし、さっきの続きしよっか?」
「……うん。」



今度こそお互いの距離が縮まって、二人の唇が重なる。
久々のたかしの唇はマシュマロのように柔らかくて気持ち良かった。

これから俺達は会えなかった時間を埋めるかのように甘い時間を過ごした。





end...




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