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「Gravitation is not responsible !!」設定でディーノです。(1種類)


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 たとえば世紀の大泥棒は、盗んだ宝飾品や芸術品に囲まれて幸せだったんだろうか。

 奪い取ってしまった行く末に、心を痛めたりしなかったのだろうか?


 何十篇も繰り返したくだらない思考は、直結してオレのいとおしい人につながる。

(もっときっと穏やかな幸せが待っていたはずなのに、それを奪ってしまったのは、オレ。)

 そこまで考えて、いつもハッとあの強い視線を思い出す。

 宝飾品や芸術品なんかとは違う。彼女は、自ら未来を選んだ。

(ホント、オレよりもよっぽど勇ましいよ)

 小さく笑って、彼女の姿を思い出せば、愛しい気持ちがあふれて、胸が熱くなる。

「ロマーリオ…そろそろ終わりにしてもいいか?」

「ボス、いい加減にしてくれ」

 デスクの上の大量の書類が、オレを執務室に縛り付けた。




「おーい」

 今日のノルマを終えた午後3時。愛しい姿を探してみれば、ソファの上でぐっすりと眠りの中。

(…かわいい)

 出会ってから、3度目の夏。

(ずいぶんと、大人になったな)

 寝顔こそまだ幼さが残るけど、うっとりするようなカーブを描く体や、たまに魅せる表情が大人びてきた。

「……いつまで我慢できんのかなー、オレ」

 撫でるやわらかな髪。指の間を滑る感覚がたまらなくて、ついいつも撫でまわしてしまう。
(ハゲるからやめろって怒られるけど)(相変わらず空気読まない…)

「…可愛い」

 目覚めない眠り姫の唇を、触れるくらいの感覚で奪う。首元に顔をうずめて、彼女の甘い香りに触れる。

「耐えられなくなりそうだぜ」

 今なら嫌がらないから、存分に髪を撫でて、こめかみに口づけて、耳たぶを軽く甘噛みして。
 むずがゆいのか、小さく打った寝返り。一緒に漏れた吐息に、オレの体温は急上昇。



「早く大人になってくれよ」



 聞こえてないだろう言葉を囁いて、もう一度、口づけを落とした。



Dear My Sweet




(今はまだ愛おしい、かわいいかわいいお姫様)



(いつかその甘い体温で、オレをとろけさせて。)





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ありがとうございました\(^o^)/
これからもがんばります!





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