キラキラと輝いていました。
それは、いつでもそこに在って、
キラキラと、いつまでも輝いていました。

お星様は夜に
太陽は朝に

キラキラ
キラキラ

お星様は輝いています。
今日も、輝いています。
本当はいつでも空にあって、見えないだけなのです。




「綺麗ですね。」


月明かりが照らし出す木の上で
月光を一身に受けながらボクは呟く。
独り言のような声で。

先輩は、所在なさげな手を徐に伸ばしてボクに触れる。
そして、指先で軽くボクの体を押す。


「でも、この輝きを多くの人は知らない。」


ゆっくりと視線を移す。
先輩は笑っても、泣いてもいなかった。


「多くの人は、本当の輝きを知らないまま、生きていくんだ。」


でも寂しそうで、嬉しそうだった。


「まるでボクたちのようですね。」


そう言って、お互いに黙る。
嫌な静寂じゃない。
流れに任せて唇を重ねる。


ボクと貴方だけが共有する世界。


嬉しくて、涙が出た。




END
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