拍手ありがとう御座います。今後の励みにさして頂きます。 一言頂けると更に無駄に舞い上がりますので、宜しくお願いします(笑) --------- 必殺☆仕事人(笑)? ――此の世の何処かに金を払えば怨みを晴らしてくれる奴等がいる、それが仕事人―― 先刻からずーっと背中に殺気にも似た気配を感じている。日中の市街地。しかも本日は非番で隊服を着ていなければ刀も差していない。 襲い掛かってくる気配はないが、明らかに“見られている”ことは確かだった。 気づかなければ気にならないが、気づいてしまうと気になって仕方ない。 「…」 「…」 総司が立ち止まれば、その気配も立ち止まる。 「…」 「…」 総司が歩くと、その気配も歩き出す 「…」 「…」 「いらっしゃーい」 総司が茶屋の奥へと入ろうとすれば、 その気配も近づいて――… 「誰ですか、貴方」 一刻以上も付き纏われれば総司でなくとも苛つくだろう。 店の奥へと入るフリをして、物陰に隠れて苛立ちの原因を待ち伏せていた。 「へ?」 「惚けたって無駄です。コソコソコソコソコソコソ人を付き纏って…何なんですか?昼間っから…」 「…いやいや、付き纏ってへんで?気のせいやろ?」 「だから、惚けても無駄だと言ってるじゃないですか。貴方でしょ?先刻からずーーーーーーっと人を着けてたんですから、理由を言って下さい。理由如何によっては…」 総司の目に殺気が篭る。 刀を持っていないことは判っていたが、男が一歩たじろぐ。が、総司の手がそれを許さない。 「あ、あー…判った判った…スマン。ゴメンナサイ!申し訳ない!!……でイ?」 「…はい?」 「や、だから…謝ればイイんやろ?はい、そんじゃ〜」 と、新撰組一番隊の組長が簡単に許してくれる訳がない。ふざけた男の腕をそれはそれはもう、無駄に力強く掴んで離しはしない。 「理由を言いなさい。と言ったのが聞こえませんでしたか?」 「…………ハ…イ……。あのー…離して……」 「理由」 「…は、ちょぉ…よぉ言われへんわぁ」 冷や汗を流しながらも男は力なく笑って見せる。 総司はそれを無視して、爪を腕に立てた。 「ウグッ…本気で…姉ちゃん!!」 我知らず、男は地雷を踏んでしまった。そのことに気づくのも時間の問題。 総司の手に力が更に篭る。 笑顔も心なしか乾いていて、逆に恐い。 <→> |
|