「…でー、コレがここに掛かるわけね〜。あーここテストに出るからァ。」


あー眠い。
午後に銀八の授業とか、唯でさえ昼食終わって眠くなるのに
この気だるい喋り方とか余計アレだ!(っていうかむしろアイツ自体が気だるい)
夢の世界に片足突っ込んでるような状態から
どうにかこっちの世界に意識を引き戻そうと頑張ってるんだけど
なんだかそんな気も段々薄れてきた。
っていうか、この窓側の一番後ろの席とか…!
寝ないで居られる訳がない。
あー、心なしか太陽も睡魔の味方(なんだ味方って…)してる気がする。
うーん、バイバイせんせ!




ポカッ!

「ちょ…痛っ!アレ?あたしの巨大プリンは?!」

「なァーに言ってんだァお前!もォちったァ色気のある寝言を言え。
 つーか俺の授業中に居眠りたァいい度胸だなァ、オイ。
 ってかお前涎付いてるから!女の子なんだから拭いとけよォ。」

は?涎?なんて思ってたら、先生の手が近付いてきて親指で口の端を拭われた。
は・恥ずかしい!トマト並に真っ赤になった顔を隠すように俯いた。
涎が垂れていた事が恥ずかしいやら先生に拭われたのが恥ずかしいやらわからなくなってきた。


キンコンカンコーン…

「じゃァ今日はここまでー。あー、お前はプリント番号順に並べて放課後職員室まで持ってくるよーに 以上!」




…え?私が?
って、ちょっ!!!先生は出てっちゃうし、みんなプリント出しにくるし!
はぁ。まぁ、居眠りの罰がコレだけならまだいっか。
あーァ。本当は今日早く帰って再放送のドラマ見たかったのになァ…。









で、結局誰も手伝ってくれる訳なく仕方なく自分でやったけどさ。
沖田に至っては、手伝ってくれるどころか無くしたとか言うし!
ちょっおま!どうやったら今日貰ったプリント無くすのよ!?
まー丁度余りが前にあったからいいものを、沖田の記入待ちですから!
あー絶対ドラマ間に合わないわ、コレ。




「遅かったなァ、ご苦労さん!」

あぁ、先生アンタは暢気にお茶なんて啜ってていいですね!
怒りを込めてちょっと乱暴にプリントを先生の汚い机の上に置く。
先生の性格を現すかの如く、いつ見ても汚い机の上。
―っていうか、教師の机の上にエロ本とかどうよ?


「イヤイヤイヤ、これアレだからね?生徒から没収したヤツだからァア!!!」

「別に何も言ってませんけど…?」

「何か目が言ってるから!イヤ本当コレ先生のじゃないからね?!」

「…どうだか。」


「あー、茶でも飲むかァ?」

「…はい。」




他の先生はもう帰ったみたいで銀八先生と二人っきり。
沖田がプリント書き終えた頃には、外も暗くなりかけてて。
てっきり先生の事だからもう帰ってると思ったけど、
ドアを開けたらいつものやる気のない雰囲気で
お茶を啜ってる背中が見えたから驚いちゃった。
居なかったら、もう机の上に置いて帰っちゃおうと思ってたしね。
まァ、私がプリント並べてる間にこいつはお茶飲みながらエロ本読んでたと思うと
イライラして折角並べたプリントも乱暴に置いちゃったんだけどね。




「まァ、アレだ。…授業は一応ちゃんと聞くよーに!」

ことんって私の前にお茶を置きながら自分の席に戻る先生。
私は勧められるままに、先生の隣りの椅子に腰をかけてお茶を飲む。

「って俺もお前くらいん時は同じ様な感じだったけどね!
 一応言っとかないと上がうっせーからさァ。…ま、頑張れ!」

ニィって笑いながら、私の頭をくしゃくしゃっと撫でる。
アレ?どうしたんだろ、私?また顔が赤くなってる気がする…。

「あー、なんでお前そんな可愛い反応するかなァ?先生困っちゃう!」

「…勝手に困ってろ!」

「そんな真っ赤な顔で言われても迫力ないんですけどォ?照れ隠しですか?ソレ照れ隠しですか?」

「んもぅ!うるさい!!」


(それが恋と気付いた瞬間)


有難うございました!
何だかいつもの如く長くなってしまった!汗
銀八先生ラヴ!
こんな管理人に御用の方は気軽に↓からどうぞ(´∨`)ノ
感想など頂けると活力になります笑




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