拍手ありがとうございます!!
励みになります◎

コメントなど頂けるとさらに喜びます(´∀`*)
(返信は日記内にて)(返信不要の場合にはその旨お願いします)




[ 5.ミルクティ ] No CP

そろそろかな。
認めたくない現実はそれでもその輪郭をどんどん濃いものにしてゆく。
ぼんやりとした哀しみはもう頬を伝うほどまでに溢れだしてしまった。
外の大通りの見やすい窓際の席は、結局その利点を生かすことは出来なかった。
さきほどまで明るかった空は今ではもうとっぷりと暗くなってしまって、行き交う人も随分と少なくなった。
もうどれくらいたったのだろう。
店内の雰囲気を損なうことなく壁に掛けられた時計は美しいのに、見るのが怖かった。
ほんの少しの時間つぶしのはずの文庫本は内容なんて頭に入ってこないくせにもうめくるページがない。
どうして。
めぐる言葉は意味を成さず、ただ下を向いて店を出るタイミングを見つけられないでいる。
自分でもなんて往生際の悪いとは思うけれど、そっと、冷め切ってしまったミルクティに口を付けた。




ついでに一言あればどうぞ(拍手だけでも送れます)

あと1000文字。