「・・・・あう・・・」
「・・・・・」
「・・・うぅ・・・」
「・・・言っておくが、テメェが考えてる事は大体分かってる。」
「何と!」
「ああ、ボス、そんなの俺がするから座っていてくれ!」
「ボスさんよぉ、人には向き不向きがあって、そりゃあテメェには無理だろぉ。」
「あらあら、ここにケチャップついてるわよっ!うふっ」
吐き気を催す。
小さくなってから、周りの態度が恐ろしい事態を見せた。俺が逐一何かをすると、まるで妊婦に言うように、拳銃の手入れをしようとするとレヴィが取り上げた。お前がしてどうする。
向き不向きってなんだ。カス鮫がパソコンを触っている俺に向かって嘲笑う様な顔をしてそう言って来た。顔面に俺の足をめり込ませた。やはり小さくなると威力が弱まるようで、カス鮫が窓を割っただけで落ちなかった。
最後には飯を食っている時にオカマの指が伸びてきて・・・いつもよりもでかく感じる拳銃を一発ぶっ放した。骨が折れた。
右腕をつるしながら、俺の小さい身体の中に前の身体と変わらず怒りが沈殿して行くのを感じる。元々よりも更に濃厚な怒りが、ストレスが底に落ちる。
いつ噴火して行き場の無い怒りをあたりに撒き散らすか分からない。
奥底の濁りを掬いあげ、かきまわそうとする三浦ハル。俺の両脇に手を入れて膝の上に座らせる。
「今テメェが思ってることは、俺の肩の事が気になるが構いたいんだろうが。」
「イエスです!」
「そのまま一生考え込んでろ。」
「あぁっ・・・ボス・・・」
悲しそうな抑揚とは裏腹に、顔は楽しくて楽しくて仕方が無いという気持ちが溢れ出ている。
外れた肩を気遣うように抱き締めて頭をゆっくりと撫でられる。
「ハルはとってもブロークンハートです。ボスのプリティーフェイスにそんな事を言われて・・・」
頬ずりをしながらさめざめと頭の上から言葉が降ってくる事に眉間の皺を深まらせると、それを解すように指で撫でられる。
その指を折れていない手ではらうが、感触と視界に入るその小さいぷにぷにとした膨らみに米神がぴくぴくと痙攣した。
「・・・俺はいつ戻れるんだ。」
「シャマルさんの頑張り次第だと、思いますよ。」
ヤブ医者に元に戻る薬を作らさせ初めてから何度も聞いた不毛な質問。時折俺の希望を踏みにじるような無邪気さで、今のままがいいと言う時もあり、今のようにゆっくりと俺の望みを促す様な事を言う。このバランスの良さに俺は何度騙されるのか。
舌打ち一つで三浦ハルの手で好き勝手される事に慣れ始めてきたのは、遺憾な事だ。