貴方を食べてもいいですか?





『狂ってます』



貴方は軽蔑の目で私に言うのです。

よくご存知でしょう?

私が狂っていることは。


醜いことしか言えません。



『そんなの、愛の形ではありません。』



それは貴方と私の価値観の違いだけでじゃありませんか?


なにが『正しい』愛ですか?




日の出で目が覚めて

「おはようございます」



そして鴉が夕焼けを連れてくる頃に

「帰りましょうか」



なんて


自分の腹をさすりながら言うんです。




ね?素敵でしょう?


何故って?



貴方が

全て

私だけのものなんですから。



貴方を食べてもいいですか?

こんなに愛しているですから

ね、いいでしょう?


貴方を食べてもいいですか?

仕方ないですよ

愛しているんですから



他の誰かに盗られるのなら


私の血となり、肉とおなりなさい。









「……様……光秀様?」



おや?

愛しい貴方が。



「珍しいですね、居眠りなど」



あぁ、なんだ

夢ですか



なんて狂った夢でしょう




でも





「光秀さ」







いただきます


       」






それも悪くありませんね







元ネタ:倉橋ヨエコ『いただきます』



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