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※お礼はランダムです(アビス二種・名前三種)


〇The Name〇

――――ミリアム通信――――
 
:エステルとイーラスが最近怪しい薬を作っているようです。: 

アーサー「キヨタカ、エステルを知らないか?」
 
淳隆  「えーっと、確か医務室に行ってるはずだけど。
     何か用事でもあるのか?」
 
アーサー「いや、ちょっとな。しかしまた医務室か……」
 
淳隆  「うん。……ってか、そういやエステル最近よく医務室に
     入り浸ってるけど、どうしたんだろう? 別に健康だし
     今は患者も少ないのに……」
  
アーサー「う、うむ……」
 
淳隆  「その顔は何か知ってるな。吐け、吐くんだアーサー」
 
アーサー「い、いやそんな隠すほどでもないのだが、その……
      話すと気が滅入るものでな」
 
淳隆  「言ってるそばから顔が青くなってるぞ。一体どうしたってんだ」
 
アーサー「……うーむ……。じ、実はな、最近エステルはイーラスと
      妙な実験をしておるのだ」
 
淳隆  「妙な実験」
 
アーサー「それがな、変な臭いの匂い袋を作ったり、かと思えば
      団員に『超強力疲労破壊剤』とかいう薬を飲ませたり
      それがこの世のものとは思えぬ不味さだったりで……
      よく解らんが、変なもんばっかり持ってくるのだ」
 
淳隆   「…………それ、出所どこ」
 
アーサー「どうやら自作らしい。瞳幻糖が上手く行ったからとかで
      調子こいて新薬をつくっているらしくてな……。
      最近はタフマンとかいうクスリまで……」
 
淳隆   「それ商標登録されてるような。滋養強壮剤?」
 
アーサー「いや、幻覚剤らしい。飲んだら目の前の人物が
      数十人に増えて見えるんだと」
 
淳隆   「ああ、多夫マンってこと……いや、夫とマンが重複して……」
 
アーサー「ともかく、こっちは実験に付き合わされてへろへろなのだ」
 
淳隆   「で、それとエステルと何の関係が」
 
アーサー「どうやら、エステルが全面協力してるらしくてな……」
 
淳隆   「ああ……エステルって薬草とか薬作りの達人だったな……」
 
アーサー「これが事の外楽しかったらしくて、今じゃ喜々として俺達に
      凄い飲みたくないような色の薬剤を……っ!」
 
淳隆   「泣くな泣くな。……しかしエステル、本当に性格が初期と変わって……」
 
アーサー「キヨタカ、お願いだからやめさせてくれぇ! 俺はもうあの
      煮えたぎったくそ不味い薬を飲むのはもう嫌だ!!」
 
淳隆   「うーん、確かに俺もそれは嫌だけど……」
 
エステル「あっ、キヨタカ、アーサーさん」
 
アーサー&淳隆「ぎくっ」
 
エステル「丁度よかった! あのね、今アーサーさんの為に身長が伸びる
      新薬の試作品を完成させたの! だから試験体に……」
 
アーサー「い、いいいいいやそれはあのいくら身長が欲しいといっても」
 
エステル「早く大きくなってキヨタカを追い越したいんでしょう?
      ほらっ、だったら飲んで飲んで!」
 
アーサー「つっ、連れて行かれるうううキヨタカ助けてくれええ!!」
 
淳隆   「……すまんアーサー。俺には楽しそうなエステルを止められない」
 
エステル「今度は大丈夫! きっと一瞬で背が伸びるから!」
 
アーサー「ああああ何故っ、何故女性にこんな力があああ」
 
淳隆   「………………」
 
 
ドシュッ
 
 
アーサー「ぎゃあああああああああああああ」
 
イーラス「あらー。ちょっと配合まちがっちゃったみたいだねー」
 
エステル「ホントですね。まさかキノコみたいな色になっちゃう薬になるとは」
 
アーサー「お前らああああ」
 
イーラス「怒らない怒らない、これも薬剤の進歩のため、義賊団の資金調達のため」
 
エステル「もう一回頑張りますから、アーサーさんも頑張って!」
 
アーサー「お前ら人事だと思ってえええぇ覚えてろおおおおお」
 
 
 ドシュ
 
 
アーサー「ぎゃああああぁああ!!」
 
イーラス「あー。だめだこりゃ。もっと結果がいるわ。他の人連れてこよう」
 
エステル「あ、じゃあ私キヨタカを呼んできます」
 
 
 
淳隆  「…………逃げよう」 
 
 
 
 
 因みに被害者は団員の三分の二に上ります。
 
 
 


おわり

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