拍手を有難う御座います!
お礼に小話をお1つ。
*以前ブログでコッソリupしていた代物。捏造話満載です。(笑)
ほんのちょっとだけ手直し。
自分の気持ちに気付いたのはいつだったか。
最初の印象は最悪だった。
その後の食堂での諍いで嫌いなタイプだと思った。
その直後の任務で一緒となり、その印象はどんどん悪化していった。
だから。
こんな思いをするとは、予想もしなかった。
咲かせてはいけない花
「神田、おはようございます」
「・・・・・・・・・・・・」
「また無視ですか。気に入らない相手でも挨拶くらいしたらどうですか」
「うるせぇよ、バカモヤシ」
「・・・アレンです。いつになったら名前を覚えられるんですかね君は」
「てめえはモヤシで十分だ」
******************************************
本当は最初から惹かれていたかもしれなかった。
でも気付かなかった。
気付かないフリをしていた。
それは自分にとっては、いらない感情だったから。
この教団に来た時から。
自分の運命を見定めた時から。
捨ててしまった。
昔に捨ててしまったと思っていた感情だったから・・・・・・。
気付くのが遅すぎたのだ。
だが、この気持ちを相手に伝えるつもりは無い。
本当は気付いてはいけなかったモノだから。
伝えた所でどうなるものでもない。
自分には時間が無い。
そんな思いに振り回される余裕は無い。邪魔な感情。
それに自分は―――――――――――。
「神田、酷い怪我です。早く医療室へ・・・」
「うるせぇっ!俺に構うなっ!!」
「神田・・・」
自分がどんな思いでいるか、あいつは知らない。
いや、知らなくていい。
知る必要などない。
だから自分はこの思いを封印する。
鉄の仮面をその上から覆い被せて。
何事も無かったかの様に。
いつもの様に。
憮然とした態度で。
あいつに毒づく。
咲かせてはいけない。
咲かせるつもりはない。
この想いを―――――――――。
*******************************
何も無い真っ白な空間に何かが弧を描く。
それと同時にそこからパックリと裂けた様に異空間が顔を出す。
そこから見えたのは、先ず大剣。
人の等身大はある様な大きな退魔の剣・・・・。
それを持つ者は・・・・。あれは・・・・・。
「神田っ!!」
全身を白に纏い、アレンが自分を目指して跳んでくる。
「・・・・・バカかお前は」
「折角助けに来たのに、第一声がそれですか?!」
「・・・仲間意識を持つなと散々言った筈だが」
「そんなボロボロの姿で虚勢張っても駄目ですよ。君が嫌と言っても連れて帰りますからね!」
そう言いながら、手を差し伸べてくるあいつ。
―・・・・・今この手を取ったらもう後戻りは出来ないのだろう。
直感的に、そう感じた。
「皆で・・・一緒に帰ると約束したんですから・・・・・」
「・・・・・どこまでも甘い奴だ・・・」
「何とでも。」
そう言いながら、アレンは笑った。この場には似つかわしくない爽やかな笑顔で。
自分は返事の代わりの様に差し伸べたアレンの手を強く握り返す。
―囚われた・・・。
「・・・おい」
「はい?」
「・・・・これから覚悟しやがれ」
何をですか?と訝しげな目で自分を見つめてくる。
―お前がとうとう咲かせたんだからな。その責任をとりやがれ。
咲かせてはいけない花。
恋の花を。
end
*********************
神田さん復活前に書いた妄想話。
これからアレン君に猛アタックする神田。
激萌えvvv
2008.4.27up
|
|