拍手を有難う御座います!
お礼に小話をお1つ。







*以前ブログでコッソリupしていた代物。捏造話満載です。(笑)
ほんのちょっとだけ手直し。








自分の気持ちに気付いたのはいつだったか。

最初の印象は最悪だった。
その後の食堂での諍いで嫌いなタイプだと思った。
その直後の任務で一緒となり、その印象はどんどん悪化していった。

だから。



こんな思いをするとは、予想もしなかった。





咲かせてはいけない花





「神田、おはようございます」

「・・・・・・・・・・・・」

「また無視ですか。気に入らない相手でも挨拶くらいしたらどうですか」

「うるせぇよ、バカモヤシ」

「・・・アレンです。いつになったら名前を覚えられるんですかね君は」

「てめえはモヤシで十分だ」



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本当は最初から惹かれていたかもしれなかった。
でも気付かなかった。

気付かないフリをしていた。
それは自分にとっては、いらない感情だったから。
この教団に来た時から。

自分の運命を見定めた時から。

捨ててしまった。

昔に捨ててしまったと思っていた感情だったから・・・・・・。

気付くのが遅すぎたのだ。


だが、この気持ちを相手に伝えるつもりは無い。
本当は気付いてはいけなかったモノだから。
伝えた所でどうなるものでもない。

自分には時間が無い。

そんな思いに振り回される余裕は無い。邪魔な感情。

それに自分は―――――――――――。





「神田、酷い怪我です。早く医療室へ・・・」

「うるせぇっ!俺に構うなっ!!」

「神田・・・」





自分がどんな思いでいるか、あいつは知らない。
いや、知らなくていい。
知る必要などない。


だから自分はこの思いを封印する。
鉄の仮面をその上から覆い被せて。

何事も無かったかの様に。

いつもの様に。

憮然とした態度で。

あいつに毒づく。





咲かせてはいけない。

咲かせるつもりはない。



この想いを―――――――――。







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何も無い真っ白な空間に何かが弧を描く。
それと同時にそこからパックリと裂けた様に異空間が顔を出す。

そこから見えたのは、先ず大剣。
人の等身大はある様な大きな退魔の剣・・・・。

それを持つ者は・・・・。あれは・・・・・。



「神田っ!!」



全身を白に纏い、アレンが自分を目指して跳んでくる。



「・・・・・バカかお前は」

「折角助けに来たのに、第一声がそれですか?!」

「・・・仲間意識を持つなと散々言った筈だが」

「そんなボロボロの姿で虚勢張っても駄目ですよ。君が嫌と言っても連れて帰りますからね!」

そう言いながら、手を差し伸べてくるあいつ。



―・・・・・今この手を取ったらもう後戻りは出来ないのだろう。
直感的に、そう感じた。



「皆で・・・一緒に帰ると約束したんですから・・・・・」

「・・・・・どこまでも甘い奴だ・・・」

「何とでも。」

そう言いながら、アレンは笑った。この場には似つかわしくない爽やかな笑顔で。



自分は返事の代わりの様に差し伸べたアレンの手を強く握り返す。





―囚われた・・・。





「・・・おい」

「はい?」

「・・・・これから覚悟しやがれ」

何をですか?と訝しげな目で自分を見つめてくる。



―お前がとうとう咲かせたんだからな。その責任をとりやがれ。





咲かせてはいけない花。



恋の花を。



end

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神田さん復活前に書いた妄想話。
これからアレン君に猛アタックする神田。
激萌えvvv

2008.4.27up



ついでに一言あればどうぞ(拍手だけでも送れます)

あと1000文字。