ああわたし、とても愉快だけど悲しいの。

それはどうしてかって?

教えてほしいの、あなた。

実はね、わたしね、ノンノを殺しちゃったのよ。

グラーツィエって言ったときのノンノのやさしい顔が、すごく嫌いだったわ。

だから今はひとり。


イタリア人は薄情よ。

あんな晴れやかな顔をして、私みたいなこどもをほうっておくんですもの。

ああもう。思い出したくないのに、ノンノのあの皺だらけのやさしい顔が浮かんじゃう。


(ノンノ、わたし、あなたが大好きだったわ)


矛盾しているようでしていないのよ。この言葉は。












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