拍手ありがとうございます!
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「あちーーー」


叫ぶ慈郎の右側から扇風機の風が吹く。


「仕方ないだろう」


低く呟く榊の左側からは冷風機の微風。


タワーマンションの43階。窓を開け放っても今日はまったく風がない。


毎年恒例になった猛暑日だというのにエアコンは故障中だ。


風を起こす器具が一人に一台づつあるのがせめてもの救いだが、業者からは修理に来られるのは最速で明後日と言われた。


対応が悪すぎる。ここは欧米か!?



B・Sでは全米オープン決勝の真っ最中。


我々よりも彼らのほうが熱い。


「こんなトコ でこんな暑い思いするならオレ、このセンターコートのほうがいい」


扇風機の風で溶けるのが早いアイスバーを大急ぎで舐めながら慈郎が喚いた。


「当然だ。私だってそちらがいい」


年を取ると体感が鈍くなるのだが、さすがに榊もこの猛暑の中の冷房なしには堪えていた。



「この暑さではできないな」


少し意地悪く囁いてみる。


「大丈夫、大丈夫、水シャワー浴びながらだったら暑くない」


すっかり食べ終わったアイスの棒でバスルームを指して慈郎はニンマリと笑う。



それはそうだが、あまり水が冷たいと問題がある。


水温調整を考えなければ…と思う榊もなかなかのモノである。






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*久しぶりに太郎と慈郎の妄想を文字にしてみました。めっちゃ、たのCー☆彡





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