―――はいっ。それではぁ、WEB拍手突撃キャラクターインタビューを開催したいと思いまーす。インタビュアーはジェムの同級生、一章の最初と短編に登場したオレさまでっす。名前はまだ出てきてません(笑)。では、とっとといきましょう! 記念すべき一人目のインタビュアーはノルズリ大陸からの代表者リヴィングストーン君です。
「あ、あの、よろしくお願いします」
―――顔を真っ赤にして初々しいねぇ。ああ、照れなくてもいいよ。褒めてないから。では、まず自己紹介からどうぞ。
「…。もう、しょっぱなから飛ばしてるなぁ。名前はジェム・リヴィングストーンです。ノルズリ大陸の代表の巡礼者でサチェス神学院の学生です」
―――学院ではどのようなことを学んでいたのかな。
「数理分野と言語解析を半々ぐらいです。ただまだ基礎課程でしたので専門的なことはこれからです」
―――じゃあ出身大陸について語ってくれ。
「ええと、ノルズリ大陸はとっても寒いところです。冬はすごくたくさんの雪が降ってあたり一面真っ白になります。多いときには建物の一階がすっかり埋まっちゃうぐらいに雪が降るんです。だから春になるとその雪解け水でいつも川が氾濫しちゃうんです」
―――そうなの? それは大変だねぇ。じゃあこれまで住んでた所にも雪はたくさん降ったのかな。
「住んでた所って学院でしょ? 君も知ってるはずじゃ…。 ――ああ、そう言うこと。はい。ぼくの通っていた北の学院はそれほど多くは降りません。ただ一度だけすごい雪が降った年があって、その時はしょうがないので二階の窓から出入りしましたよ」
―――ほいほい、どうも。じゃ、次は家族のことについてね。
「…」
――― ん? どうしたの?
「あっ、いえ。そのう、一応家族はいます。父と母と弟です。だけど、ぼくは一度も会ったことはないし、この先もあんまり会いたいとは思いません」
―――はあ。そりゃは悪いこと聞いたな。じゃあ、話を変えて趣味と特技についてどうぞ!
「特技と言えるものはないかも。手先もあんまり器用じゃないし。あっ、でもボードゲームは好きです。ここ数年ほとんど人とは対戦してないのでどうか分からないんですけど、けっこう強かったんですよ」
―――え、言ってくれればオレ付き合ったのに。じゃっ、話は変わるけど、信仰心は厚い方なのかよ。
「う〜ん、あんまり厚くないと思います。何かすっごい嬉しいことがあった時なんかは神様ありがとうって思ったりしますが、普段はほとんど意識してません」
―――そんなジェムのモットーとは。
「初志貫徹、です。それと自分に任された仕事はきちんとやる。ぼくにはあまりできることがないので、せめて人から頼まれたことぐらいは最後までやりとげたいと思います」
―――では、巡礼の旅について聞くぞ。この先各大陸の神殿を巡るわけだけど、行くのを楽しみにしている大陸というのはあるか?
「えっと、ぼくの出身が北の大陸なのでその反対の南の大陸に行って見たいと思ってます。南の大陸にはバッツさんみたいな人がたくさんいると聞いたので、それがちょっと楽しみです」
―――では、逆に不安なことって。
「やっぱり最近トラブル続きなので、無事に巡礼を終えられるかどうかがとても不安です」
―――巡礼をしていて得をしたな、損をしたなと思うことはある?
「世界中を見て回れるのはすごい得なことだなと思います。たぶんこんな機会がなければ、ぼくは一生北の大陸から出ることはなかったですから。損をしたと思うことは特にありません」
後半に続く
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