★☆★☆★拍手ありがとうございました★☆★☆★ 励ましのお気持ち、心に沁み入ります! これを力にさせていただきます<(_ _)> 以下にお礼の琉夏SSをひとつ。3パートで完結です。 小樽在の琉夏幼少期および琉夏母を捏造しています。 恋愛展開はありませんが、オリジナルキャラ(女)が登場します。 それでも構わないと仰せの寛容なお方のみ、どうぞお進みください。 オーラ、オーラ、プロノービス(1/3) 「ルカくんなら、あの中にいてもおかしくないね」 元気すぎるくらいの声は、近くにいるとちょっと耳が痛くなる。 それでも、何かと僕を気にかけてくれるリーダーは、頼れるボスっていう感じだ。 「えっ?」 「入団テスト受けてみたら?きっと通るって」 有名な少年合唱団のコンサートに行った帰り道。 リーダーと僕、それにリーダーのママと僕のママ、四人で車に乗ってた。 「なんで、僕が」 コンサートの後、外に出たらもう真っ暗だ。 流れていく夜の光に合わせて、さっきの歌声がまだ頭の中で鳴ってるみたい。 たくさんの賛美歌の向こうに、教会や天使、雲の上の天国の光。 きれいな古い音楽には、遠い外国のおとぎ話や妖精が住んでた。 夢からさめないで、音楽の中に揺られてる感じが気持ちいいけど。 「ルカくんならいける。あの声に合わせて歌ってみたくない?」 リーダーの大きな声が、夢の気分をびりびりと破いて、僕の頭にじかに入ってくる。 窓の外を見るのをやめて振り返った。 「そんで、世界中をまわってみたくない?」 暗い中でらんらんと光る目、にっと笑った口。 一瞬、僕はビビッてしまう。 「ええと」 リーダーは同い年の女の子たちとちょっと違う。 みんな何となく目をそらして、小さな声で話すのに。 笑う時はうつむいたり手で口を押さえたりして、もっと恥ずかしそうになるのに。 五つも年上だからなのか、それともリーダーが特別なのか。 「へへっ、迷ってる?かーわいい」 恥ずかしそうに笑うリーダーなんか見たことがない。 まっすぐに僕を見て笑うと、ふわっと腕をつかまれて、知らない場所に連れてかれそうになる。 聖歌隊は知らない場所じゃなかったけど。 日曜礼拝の後、祭壇の前に連れて行かれた最初の日。 リーダーのママも僕のママも、それを止めもしないで笑って見てた。 「でもルカくんが抜けたら聖歌隊、困るしなあ。かといってせっかくの才能だし」 あの時のことはよく覚えてる。 何だか今、すごく似てる空気だって気がする。 「僕、聖歌隊はやめないし、どこにも行きません」 さっきまでの歌はすごく良かった。あんな風に歌えたらいいなって思う。 でも、だからって、あの合唱団に入って一緒に歌おうなんて思わない。 「ホント?嬉しいけど、でももったいないような」 「もったいないって」 リーダーの考えてることは、いつもナゾだ。 それでも、たぶん、僕の為を思って言ってくれてるんだっていうのは、なぜか分かる。 お姉ちゃんがいたら、こんな感じなのかな。 「ピカピカのボーイソプラノ。それにルカくんのルックスなら世界中にファンがつくよ」 「ファン…」 リーダーは僕を見て笑ってる。あんまり楽しそうだから、僕はもう黙っておくことにした。 それに僕のことでそんなに楽しそうな顔をするのは、やっぱり家族くらいだと思う。 リーダーはお姉ちゃんじゃなかったら、小っちゃいママみたいだ。 「ねえ、おばちゃんもそう思わない?ルカくん、世界に出なきゃもったいないって」 小っちゃいママがシートのすきまから、助手席に座ったホンモノのママに聞いてる。 ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ もしお気が向きましたら、 好きキャラチェック&ツッコミorひとこと感想など お待ちしております( ^ω^)ノ お客さまの萌えは管理人の萌え♪ どうぞよろしくお願いします☆ |
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