僅かに傾いた太陽がスカートから延びる、 縁側に投げ出された脚を焦がすようにして照らしていた。 先程までは彼の背中を焦がしていたんだ。 ふとそう思ったらあたし以外のモノが彼に痕をつけることに 沸々とした苛立ちがこみ上げてきた。 「ムカつくわ」 情事の色を濃く残した吐息と共に出た声が 予想以上に空気を震わせるとあたしは軽く息を詰まらせた。 「あんたはあたしだけのモノであればいのよ」 黙ってあたしを見つめる葉の視線を無視するように、 縁側にできた濃い染みに掌を押し付けると それはじめりと冷たい。 これだってあたしのモノ。 触れ合う膚を伝って跨ぐようにして静かに、 深く深く口付けた。 子どものような体温の、 37.5℃の僅かな微熱を探すようにして。 EnD 2007.5.27 拍手ありがとうございました!! 清く正しくがんばります!!(マテ) |
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